製品開発
建材を中心とした製品の多様化や加工技術の向上に、フロアメンテナンス技術は然るべき適応ができず、現場では様々な問題が発生しています。
この状況に対応するため、私たちは建材メーカーや化学メーカーと共同で製品を開発。より安心できる住環境の実現を目指しています。連携して製品を検証・開発することで問題を解決し、時代のニーズに合った「安心、安全、便利」な製品をご提供します。
建材メーカー別専用ワックスと工法の開発
建材メーカーごとに、メーカー、弊社研究室/工場のそれぞれで、JIS・JAS規格に則った様々な試験を実施。3ヵ所すべてでクリアするまで、何度も繰り返します。
このような厳しい試験を行い、建材の適合性、耐水性、耐薬品性、施工性、安全性に優れた製品を開発。動画による、正しい施工方法のマニュアルも作成しています。
一例では、積水ハウス様にて「エアキス推奨ワックス」として仕様に入れていただくなど、専用ワックスの取り組みが各方面で評価されています。
開発ポリシー
なぜ建材メーカー別専用ワックスと製品別工法が必要なのか?
建材メーカーから、最新技術を応用したフローリングが次々と投入され、構造や材質、塗料の組み合わせが多様化。さらに被膜の組成に影響する室温/湿度/床の含水率などの条件は、施工現場ごとに異なり、これらの状況に、従来の万能ワックスや一般的コーティングでは対応できなくなっているのが実情です。
この問題を解決するには、各建材に適した専用の製品・工法を開発しなければなりません。しかし、そこまでの必要性が認識されていないことや、1つひとつ試験を行う物理的負担によって、建材メーカー別専用ワックスの開発は事実上不可能と捉えられています。
弊社は、根本的解決のために、他社が「できない・したがらない」ことに取り組んでいます。
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- 製品の多様化
- フローリングの多様化に伴い、従来の万能ワックスでは「密着しない」「キレイに仕上がらない」といった問題が発生するようになりました。また、耐久性を謳うコーティングでは、「塗っても剥がせない」として大きな問題に発展したり、床に用いられる新素材にワックスやコーティング成分が作用し「床が膨れる」といったケースも増えています。
単層フローリング(無垢材) 複合フローリング 無塗装 塗装 複合一種(合板のみを基材) 複合二種(集成材/単板積層材のみを基材) 複合三種
フィルム式イメージ画 構造上の
特徴基材に合板を使用する製品もありますが、エコ理念から基材にMDFを採用する動きが活発化。MDFは、洗剤に含まれる界面活性剤やワックス/コーティングの造膜剤を吸収すると膨れるという特性を有しています。
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- 施工現場ごとの条件の違い
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- 室温
- 湿度
- 床面の
含水率 - 乾燥のため
の気流
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- 一つひとつの建材に対応した試験が困難に
- そもそも各建材メーカーから多種多様な床材が市場に投入されているため、1つひとつ入念に試験を行うには相当の労力と時間を要します。
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- フローリング表面仕様の違い
- 建材メーカー各社が耐傷性/防汚性等の向上で表面加工を始め日夜技術改良を行っていることに加え、シートメーカーによる違いなども含め床材表面仕様が多様化している結果、「今まで塗れたワックスが塗れない」という現象が発生しています。
複合フローリング 複合一種/複合二種 複合三種フィルム式 A社 B社 C社 A社 B社 耐傷/薬品性などを向上するため
塗料や表面加工の改良を繰り返す塗料や表面加工の違いからか、
シートメーカーの違いで密着に差が出てしまう建材メーカー別に適合するワックスの開発が必要になった 基本的にワックスを塗らなくてもいいが塗りたいという要望に応えて万能ワックスを塗っても材によっては密着しない→建材メーカー+シートメーカーまで鑑みての専用ワックスの開発が必要になっている。
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- 製品ごとに最適な施工・メンテナンス方法の必要性
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ワックスやコーティングを施工する業者が、進化するフローリングの技術や仕様を把握しないまま一様の施工方法で作業に当たることから問題が頻発しています。さらに、起きた問題の原因究明や対策まで十分に行えないことから、関係各社や一般消費者が損害を被るというケースが散見されます。
例えば、高耐久を謳った溶剤系コーティングを施工したところ不具合が発覚したものの、被膜が硬すぎて剥離ができないとのことで、フローリングそのものを張り替えねばならなくなるといったひどい事例も確認されています。そこで、建材の最新の動向を踏まえた適切なメンテナンス方法も提供し、現場での不具合リスクを解消するために加盟店制度も立ち上げました。- 知識/技術不足が原因で起きる問題事例
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洗浄方法を誤り
床面全体がくすむ -
杜撰なワックス塗布
で塗りムラが生じる -
洗浄や剥離、ワックス塗布を誤り床が膨れる
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- 施工後の剥離まで想定した仕様と施工法
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Point5のような事情から、建材メーカーは剥離を禁止しています。しかしながら、ワックスを再塗布する場合は、一度古い皮膜を剥がしてから塗ることが望ましいことを踏まえ、建材メーカー専用ワックスは市販の合成中性洗剤でも除去できる仕様とし、工法と合わせて提供します。一般的なワックスやコーティングとの剥離リスク比較や、リスクを抑制する剥離作業フローも下記に整理させていただきますので、ご参考までにご覧ください。
製品別剥離特性と評価 水性コーティング 溶剤系コーティング 専用ワックス 一般的ワックス 剥離特性 強アルカリ性専用剤で剥離 強アルカリ性or溶剤(シンナー)系剥離剤など化学反応によるものか、研磨(物理的処置)で剥離 合成中性洗剤で剥離 アルカリ性剥離剤で剥離 備考1 剥離剤の界面活性剤が内部に入ることで膨れたり、アルカリ成分が木と反応し変色するなどの不具合を誘発する 左記膨れや変色以外に、フローリング本材のコート膜まで損傷する 中性洗剤で剥離できるため、リスクが格段に低くなる 剥離剤の界面活性剤が内部に入ることで膨れたり、アルカリ成分が木と反応し変色するなどの不具合を誘発する 備考2 目地を養生せずに剥離すると、目地から浸透した剥離剤が長期に渡り臭気を発しシックハウス問題など深刻な事態に発展したケースがある。重大なケースでは、臭気が家中をまわり、フローリングの張替えでは対処できず大幅リフォームないしは建替えを求められるリスクも抱えている。 目地を養生して作業することを加盟組織に徹底させるため、リスクを極限まで低減している ー 安全性
評価× × ○ × -
- ポイント1
- 目地は極細と一般サイズの養生テープで二重に養生
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- ポイント2
- 手の届く範囲ごとに区分けして作業を行う
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- ポイント3
- 目地周りは刷毛を使用して、最小限の剤使用で剥離
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- ポイント4
- 拭き上げも、クリーナー拭き→水拭き(最低2回)→乾拭きまでと入念に実行
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- 見落とされがちな安全性
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巷では「F☆☆☆☆」や「自然素材」を謳い安全性をPRするワックスやコーティングがあります。しかし、F☆☆☆☆はホルムアルデヒドが一定基準以下であるのみで他物質まで低いことを保証するものではない点、また、自然塗料なども揮発する過程でホルムアルデヒドに変化し高い値が検出されることを東京都が発表するなど、残念ながら健康への安全性が本当に確保されているとは言い切れません。
弊社は、ホルムアルデヒドやトルエンを始め厚生労働省指針値指定物質も含めTVOC値を極限まで低減することに注力し、大形チャンバーで居室空間への影響までを確認しながら開発に取り組める唯一のメーカーです。
お客様には、改めて健康への影響にも目を向けた製品選びをされますことをご提案申し上げます。
Naoss(ナオス)システムとは…
特殊構造フローリングを、オリジナル工法に基づき短工期で敷設する手軽なリフォームシステムです。
たった1日※で新品床に変身!!※50㎡程度の場合
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- BEFORE
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- AFTER
Naoss(ナオス)システムの特徴
従来の床メンテナンスやリフォーム工法が抱えるデメリットを解消し、プラスαの利便性と安心を提供するシステムです。
さらに、プラスα
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- エコロジー
- 地球環境にも配慮した廃材がほとんど出ない工法です
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- 健康配慮
- フローリング単体、接着剤、フローリング+接着剤など化学物質放散を検証し開発しました
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- 特殊工法
- 数年後に再度敷設するニーズにも応えられる製品設計と工法です
製品+特許工法+特殊ツールが、他の追随を許さず長期に渡り優位性を確保します